推しがカムバしたので。

推しがカムバしたので、そのことについて書く。

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SUPER JUNIORのドンヘさんがカムバした。

グループとしてではない。ソロだ。自分で作詞作曲した歌を、「ドンヘ」としてデジタルシングルという形で発表した。

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SUPER JUNIORとは何か、わたしとSUPER JUNIORの関係は…という話は昨年の記事に書いたので興味のある方はそちらを参照してください。

ちなみに今回のソロ曲リリースはSUPER JUNIOR内の二人組ユニットSUPER JUNIOR-D&Eの結成10周年を記念した活動の一環で、月末のD&Eとしての新曲発売の前に、おそらく来週には相方のヒョクちゃん(ウニョクさん)のソロシングルも発表されると思われる。

つまり今回のソロ活動は「SUPER JUNIORのドンヘ」ではなく、「SUPER JUNIOR-D&Eのドンヘ」として行われているものだといえる。(SUPER JUNIOR-D&E(=うねちゃん)とは何か?という話も前述した昨年のブログにちょこっと書いたので、興味のある方はそちらをどうぞ)

ユニットの10周年を祝うためにまずソロ曲が出る、というのは一見よく分からない状況だが、D&E推しとしてこの企画はとても腑に落ちるものでもある。

 

すじゅの中の「うねちゃん」というのはとてもよく似ている二人組に見える。同い年で、背格好も似通っており、二人ともダンスパフォーマンスを得意としていて、よくシンメポジションで踊っている。同じところで笑い、隙あらば身を寄せ合い、示し合わさずとも自然に呼吸を合わせてしまえる二人はまるで双子のように見える。

ところがD&Eとなると、つまり二人だけで切り取られると彼らはまるで火と水、太陽と月、犬と猫、似ているどころか両極端の個性を持った人間なのだということがくっきりと見えてくる。あんなに似ていると思った背格好はヒョクちゃんの方が少し背が高くてドンヘくんの方が筋肉の厚みがあることが分かるし、ドンヘくんがケラケラ笑うとヒョクちゃんはそれをニコニコと見ていることが多い。ドンヘくんは大胆だけど頑固で自分の考えを言葉で整理するのが苦手なところがあり、機転が効いて柔軟なヒョクちゃんは、ドンヘくんの言葉を聞きながらその真意を汲み取って話を広げていくのが得意だ。シンメで踊っているときでさえ彼らの身体はまるで異なる世界観を表現している。

ヒョクちゃんが自分たちのことを「遠くから見ると似ているけれど、一人ひとりまじまじ見るとまるで違う」と表現していたがまさにその通りだ。D&Eは今回の活動を通して彼らがまるで異なる個性を持った人間同士であるということを強調し、そんな二人が集うユニットの意味を再確認しようとしている。そしてそれはSUPER JUNIOR本体ではなく、D&Eだからこそ可能になることなのだろう。

そもそもこのユニットが生まれるきっかけとなったのはすじゅのライブのソロコーナーのときドンヘくんが一人でステージに立つのが怖くてヒョクちゃんを誘ったことだそうだが、それを考えるとますます感慨深い。

二人でないとだめだった彼らはすでに、それぞれの個性を発揮しながら一人きりでしっかりと舞台に立てるアーティストになった。それでもなお今、10年経っても、二人で一緒に活動することを選ぶのだ。そうすることで自分たちがお互いを補い合えること、お互いをより輝かせられることを知っているし、何より一緒にいるのが楽しいから。

 

そんなわけでドンヘさんのソロ曲リリースなのだけれど、ソロといっても一人というわけではない。後輩であるNCTのジェノくんがフューチャリングとして参加している。

ドンヘくんとジェノくんといえば7年前、ジェノくんがまだ練習生だった頃にドンヘくんと会ったときの短い動画やこのときに取られた写真がすごく有名だ。何が有名って、動画の中でドンヘくんも言っているように、彼らはとても顔つきが似ていたから。

当時のジェノくんはまだ13歳で本当に少年という感じだったけれど、二人はその後も交流を続けていて、ジェノくんがデビューした後も度々ツーショットを披露していたり、ジェノくんがドンヘくんの家に遊びに行ったり、二人でご飯を食べに行ったり、ドンヘくんが先輩としてアドバイスしたり、ジェノくんがbubbleの使い方を教えてくれたり、二人で夜にお散歩してアイス食べたりしていたらしい。そんな中でドンヘくんからコラボしようと誘ったそうだ。

しかも実際に曲を聴くといどんへの甘いボーカルにジェノくんのピリッと引き締まった低音ラップが良いコントラストになっていて格好よく、とても素敵なコラボに仕上がってると思う。もう一回MV貼るからぜひ観てほしい。一緒に踊る二人はやっぱり今でもどことなく似ている。

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どんへくんはこういう曲も書くんだなぁというのも発見だった。

 

ちなみにおととい第一弾ティーザーが上がったとき、むせかえるようないけめん仕草のつるべ打ち(真っ赤なスポーツカー!ワイングラスくるくる!深夜のハイウェイ!強すぎる顔アップ!!!)に正直戸惑ったんですよ。こういう自己陶酔力が必要ないけめんコンセプトといどんへさんの相性の合わなさに改めて気付かされたというか……。でも本編を見るとそれらの要素はすべて「…という夢」であり、実際のいどんへさんは寄る辺なさを抱えた孤独なシンガーだったので最高に好きないどんへさんでした。

ドンヘくんの書く歌って幸せなようでもどこか寂しげなところがあるのがすごく好きなんだけど、今回の曲もMVと合わせて聴くと「…という夢」という幻想の寂しさが香り立つ曲になるので企画した人はめちゃくちゃいどんへの曲のことをよく分かっているな……と思った。

 

 

それから、できるだけ目立たないように編集されているところを見るにおそらくこれは意図されたものではないのだろうけれど、冒頭のバーに入ってステージまで歩くところと最後の「…という夢」から覚めて去っていくところで少し足を引きずっているのが現状と重なってしまってなんとも言えない気持ちになった。

膝の故障がどれほどのものなのか、これからどうなるのかは分からないけれど、このMVは自分にとって、今のこの胸がつぶれるような感覚と一緒に記憶されることになるのだろうということを強烈に予感した。

今回の件でわたしは自分の思っていた以上にいどんへのダンスが、踊るいどんへが好きだったのだなということにも気付かされたのだけれど、この話を始めるとまた長くなってしまうし、さっきも書いたように今後どうなるか分からないから、一旦はここまでにする。

 

明日からは音楽番組も始まるね!そして明後日の10月15日はドンヘさんのお誕生日なので、ここまで読んでくれた皆さん、もし当日時間と気持ちの余裕があったら、ドンヘくんの膝がよくなることを願ってくれたらうれしいです。

 

舞う桜と歌うお兄さん、そして踊る海と月

はじめに

この記事はぽっぽアドベント参加記事です。今年も開催されるということでわくわくエントリーしました!18日目の「2つ目」を担当しているあいはらです。テーマは「変わった/変わらなかったこと」。

はとちゃん主催ありがとう!毎日色とりどりの記事がアップされるのを楽しみに過ごしています。

ぽっぽアドベントの詳細はこちらから!1つ目2つ目3つ目

 

わたしの変わった日々

個人的なイシューとしては、今年の頭と現在で大きく変わったことはとりあえず「失業した」ってことだ。数カ月前、勤めていた会社がたたまれることとなりあっけなく職を失った。

勤務先は韓国系企業で、COVID-19感染拡大に伴う入国制限やその他諸々の影響をもろに受けたのだ。まぁ小さな会社だったし社長がビジネス感覚をまるで持ち合わせてないかなりぶっ飛んだひとだったので経営は以前から危うく、ぶっちゃけ寿命が早まっただけという気もする。長らく「もーーー絶対辞めたる」と心の中で呪詛を吐き続けてもいた。けどやりたい仕事だったし、コロナ禍がなければもうちょっと何とかなっていたはずなので、やはり残念に思う。会社をたたむための手続きアレコレも大変にストレスフルだった。今は次の就職口を探しているところだ。

韓国語が必要になるようなお仕事の求人は去年までに比べるとだいぶ減っていて、先の見えなさにたま~に不安になる。わたしは今後どのように生きていったらいいんだろう……的なことを考えて無性に焦ったり落ち込んだりする日もある。けどわたしときたらたいへん有能な人間なのでそのうち良い働き口なり突破口なりが見つかるはずだ。そう信じているのでそこまで悲観的にはならずにいられております。ここ数年のあいだに自己肯定感を爆上げしといて本当によかったな。

良い方向に変わったこともある。外出自粛期間中、近所を散歩するようになった。今の居住エリアに住んでもう10年以上経つけれど、最寄り駅やスーパー以外の方向に足を向けたことはあまりなかった。さわやかな風の抜ける遊歩道を見つけたり、小さな池で綺麗なサギに出会ったり、それまで空白だらけだった脳内のご近所マップがどんどん埋まっていくのは面白い体験だった。最近も天気が良い日はその脳内マップをひろげ、気の向くままに歩いている。

普段は直進する道を曲がって少し歩いた先に公園があって、春先はよくそこに通った。広場の片隅には桜の木が植わっていて、ちょうど満開だった。夕陽に染まった花びらが風に舞う様子はとても美しく、毎日木の前にぼーっと佇んでそれを眺めていた。とても静かで、穏やかで、あまりにちぐはぐな時間だった。

元々桜をゆっくり眺める機会なんてそんなに多くはなかった。通勤の途中で「咲いてるな」と思うくらいで、週末を1、2回過ぎればもう見ごろは過ぎている。平日の夕方に、むせかえるような満開の桜を毎日眺める日々は、わたしにとって間違いなく「普通でない日々」だったのだ。世界中の人々の命と健康が危険にさらされ、日常がひっくり返り、スマートフォンをひらくと心が押しつぶされそうなニュースがひっきりなしに更新されていた。

それでも桜はとても美しかった。

 

一方、変わらなかったことはたくさんある。世界がどうなろうがわたしという人間はそう簡単には変化しない。相変わらず休みの日には昼まで寝るし、チョコレートとミルクティーが好きで、韓国語の習得を目指してもがいており、SUPER JUNIORを推している。

変わらない推しの変化と不変

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SUPER JUNIOR(通称「スジュ」)は韓国のアイドルグループで、今年でデビュー15周年を迎えためっちゃベテランお兄さんたちだ。大手事務所であるSMエンターテインメントに所属し、現在9名で活動している。

そもそもすじゅを推しはじめたのは5年ほど前。途中しばらく離れていた時期があり*1、改めて推すようになったのは昨年8月に東京ドームで開催されたSMTOWN LIVE(以下SMT)のライブビューイングがきっかけだった。

SMTについて軽く説明すると、SMエンターテインメントの所属アーティストが一堂に集結するお祭り的なコンサートだ。ユニットやコラボステージなどを除くと各グループの持ち時間は15〜20分くらいで、内容は持ち歌を3、4曲と自己紹介程度の短いMC。色んなグループが集まる分、観客も多様なファンダムから集結している。なのでアーティストも観客も互いを称えあいながら進行される雰囲気があるというか、交代でパフォーマンスが行われ次の走者にさわやかにバトンが渡されていく、基本的にはそういう空間だ。

ところがコンサート終盤に登場したスーパージュニアのステージは、ちょっと様子が違っていた。特に3DAYSの2日目、2019年8月4日の公演は、ライビュで観ていても何というか……、一言でいうと異様だった。

まずは格好よく持ち歌2曲を披露した彼らは、MCが始まると「今日は時間に余裕があるそうなので、ぼくらMCをめ〜っちゃ長くやります!こっからはスーパージュニアのトークショーで〜す!!」と宣言した。そしてその宣言通り、本当にめ〜〜〜っちゃ長くステージに居座った。後で正確な時間を知ったがこのときのMCもといトークショーはなんと13分半にも及んだらしい。13分半!!ほとんど持ち時間とどっこいやないか。

内容もカオスの極みで、文字でどこまで伝えられるか自信はないけど一応書き出してみると……。

ほかのメンバーのコメント中にもカメラに映りたがる、発言にいちいち茶々を入れる、「僕は皆さんの永遠の馬」というお決まりの自己紹介(お決まりなんです、チェ・シウォンさんのことです)が飛び出すや隣で馬のいななきを声真似する、シウォンさんが喋ってるあいだ複数のメンバーが馬のポーズでパッカパッカと画面を横切る、マンネ*2がステージに膝をついて会場の歓声をあおる、ヒョンたち*3がそれをさえぎって前にしゃしゃり出る、リーダーは謎の節と踊りのようなものをつけた挨拶を延々繰り返し、その間ほかのメンバーは落ち着きなくステージをうろつき回り、ハハハと笑いながら駆け出したかと思うと、メンバー同士で絡み、耳打ちをし、ハグをし、何やらウケてバシバシ叩きあい、ちょっとたしなめられ、それでもうろつき回り、一部メンバーはそれを虚無顔で眺め……。

めちゃくちゃ自由!!!そしてこれ、めっちゃくちゃスパショ(SUPER JUNIORの単独コンサートSUPER SHOWシリーズの略称)!!!!

その日のSMTは、その瞬間だけ完全にスーパージュニア・オンステージ。スパショだった。これ他のアーティストのファンのみなさんは大丈夫なのか!?という心配がよぎりつつ、もうめちゃくちゃにおかしくって口をあんぐりしながら笑いっぱなしになってしまった。会場もライビュの映画館も爆笑していたので大丈夫だったんだろう、たぶん!そして狂乱の13分半が終わった後、SMオタクなら全員知っているであろう*4ドドド特大ヒット名曲SORRY, SORRYがドカンとぶちかまされたのである。


SUPER JUNIOR 슈퍼주니어 '쏘리 쏘리 (SORRY, SORRY)' MV

♪ダンダンダンダダンダンダダンダン♪のアレ。

ぼーぜん。

さっきまでどっかんどっかん客席のウケをかっさらい自分たちもハチャメチャに笑い転げていた30オーバーお兄さんたちが、次の瞬間バッチバチのキメ顔になり最強の持ち歌をぶちこんで観客のボルテージをブチ上げしにきたのだ。強すぎる。

このハチャメチャなグループ、ヤバい。ハチャメチャで破天荒でぶっ飛んでいてとんでもなく貫禄があり、めちゃくちゃ格好いい。最高だ。最高のエンターテイナーだ!!

わたしの人生にすじゅがカムバックした瞬間だった。

なおSMTの映像の代わりにこちらを紹介します、ファンメイド動画なのですがとりあえず冒頭の4分半を見てほしい。すじゅのお兄さんたちがステージでどのように遊ぶのかってことがよく分かります。


ヒョクの中敷事件~20141130 SS6 in 台湾~

母国語の通じない、海外のステージでこの遊びっぷりですよ!!すごい。つくづくたくましいと思う。

(脱退したメンバーなども含まれるためこの動画を紹介したものか迷いましたが、すじゅの"現場"の空気がめちゃくちゃ伝わってきてどうにも好きなので貼ります。)

ともあれこのようにしてえるぷ(SUPER JUNIORのファンの名称。Ever Lasting Friends略してE.L.F)として再覚醒したわたしは、その勢いでその年の10月には韓国までスパショを観に飛んで推しふたり組であるうねちゃん(メンバーのドンヘとウニョクふたりのペアについて「ウネ」という本人たち公認の呼び名があるのですが、わたしは彼らをひとかたまりとして「うねちゃん」と呼んでおります)がファンとメンバーに見守られるなか即席の結婚式を挙げるのを目撃*5して滂沱の涙を流し、翌月には同じくスパショの埼玉公演に駆けつけ、今年に入ってからも大阪公演に参加、さらに韓国でメンバーキュヒョンのミュージカルを観て3月末にはまた埼玉で追加公演に……のはずだったのだけど、実現できたのは2月頭の大阪公演まで。パンデミックにより渡韓断念、来日公演は中止となった。

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キュヒョンの『笑う男』、観たかったなぁ……。

ハマり直した途端にカムバ*6やらコンサートツアーやら怒涛の供給があり、そうだアイドル推すのってこんなに忙しかったんだ〜!ともみくちゃになりながら走ってきたので、それらが急に途切れたのには結構がっくりきた。会いに行けたり会いに来てくれたりするのって本当に特別なことだったんだな。

 

一方で、お兄さんたちはポストコロナ時代のアイドル活動にも素早く適応した。5月にスパショのオンライン版を開催して大成功を収めると、その後も各種イベントやファンミーティングなど、いくつものオンタクト公演(オンラインでコンタクトする公演、つまりオンラインライブのこと)に出演してファンに姿を見せてくれた。

オンラインライブは最初のうちは観るほうとしても手探りだったけど、コンディションに不安があっても参加できるしコンサート会場に行けないひとも家で観られるし、良いシステムだと思う。現場でのコンサートが再開される日が来ても公演方法のひとつとして残ってほしいと思ってる。演出などももっと洗練されていくだろう。

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スパショオンライン公演直後のお兄さんたち(脚に痛みのあるヒチョルは不参加)いい笑顔!

オンタクト公演で特に印象に残っているのは、8月に行われたa-nationだ。日本のエイベックス主催のフェスで、お兄さんたちは韓国から、一応生放送っぽい体だったものの実際には映像を事前収録しての参加だった。あらかじめそのことを知っていたので、推しの新規映像が観られればいいや~程度の心構えだった。つまりナメていたのだ。お兄さんたちごめん。

はたしてその日のお兄さんたちの30分程度のパフォーマンスときたら、それはもう……「ライブ」そのものだった。気迫、熱量、カリスマ性、そして遊び。スパショだ!!!画面の向こうから押し寄せてきたものは完全にスパショの空気だった。わたしは気がついたらおいおい泣いていた。

リモートのしかも事前収録なのに、一体何がどうして「ライブ」だと感じさせたのか、どうしてそんなことが可能だったのか……その辺はぶっちゃけ未だによく分からない。分からないがひとつ言えるのは、そこに「楽しい!」の感覚があったということだ。

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そもそもスーパージュニアは「現場に強い」アイドルだ。国内外のフェスやイベントの出演回数は数えきれず、SUPER SHOWシリーズはこれまで世界中を回りながら150公演以上を重ね、中にはK-POPアーティストとして単独公演が行われるのは史上初という国や地域もたくさんあった*7。近年のスパショはメンバー自身が演出を担当している。つまりホームもアウェーもありとあらゆるシチュエーションにおけるパフォーマンスをこなし、「ライブ」の肝を知り尽くしてきたひとたちなのだ。

そんなお兄さんのライブの特徴は何と言ってもそのハチャメチャさ、そして楽しさにある。

歌もダンスももちろんめちゃくちゃに格好いいのだけれど、何よりも観客を盛り上げ、笑わせ、楽しませるのが抜群にうまい。ときには振り付けを完璧に披露することよりその場で自由にふるまうことを優先し、いつのまにやら遊び出し、メンバー同士で笑い合い、ステージの上から「楽しい!」の空気を広げて観客をその渦に巻き込んでいく。

リーダーのイトゥク(通称トゥギひょん)がステージを「遊び場」と表現していたけれど、まさにその言葉がぴったりだ。東京ドームも彼らにかかればちょっと広めの遊び場。笑い転げ、涙を流しながら、ステージで起こるすべてのことを観客と共有しようとする。世界のどこに行ってもそうやってその場を自分たちの「遊び場」にしてしまえる。それがスーパージュニアのエンターテイナーとしての強靭さなのだと思う。

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まさにスーパーでジュニアなお兄さんたち

そしてその「楽しい!」の感覚を、お兄さんたちはオンライン空間でも表現してみせたのだ。無観客だって、離れていたって、生中継ですらなくたってそれを実現してみせた。お兄さんたちには本当に驚かされてばかりだ。特にDevilという曲のときは推しのドンヘくんが最初から最後までずーっと楽しそうに笑っていて、その美しい笑顔が涙でにじんでまるで夢まぼろしのようだった。終わったあとに「夢のようだった」という感触が残るところまでなんだかライブっぽかった。

 

観客としてのわたしはそんな風にハッピーだったので、彼ら自身にとって無観客でのパフォーマンスは想像以上に厳しいものなのだと知ったときは胸をつかれた。

夏にSUPER JUNIOR - D&Eとしてカムバしたうねちゃん(二人でユニット活動しているんです、推しのふたり組が!しあわせでしょう。これは自慢です)がビハインドで、「観客がいないとエネルギーを受け取れない」「本来は歓声が盛り上がるポイントがあればそこを強調したり力加減を計算できるけど、観客がいないと最初から最後までひたすら必死にやるしかない」と話していたのだ。楽屋での内輪の会話という雰囲気だったから、よりストレートな本音として伝わってきた。観客のまなざしや声援なしにパフォーマンスすることは、精神的にも体力的にも想像以上に過酷なことなのだろう。

この不安に包まれてばかりの一年、わたしはお兄さんたちの笑顔を楽しみに乗り切ってきたけど、彼らに対してわたしたちが力を送る方法は何があるだろう。手紙を書くことくらいしか思いつかなくてふがいない。

特に2020年はすじゅにとってアニバーサリーイヤー。本当はたくさんのイベントやツアーが計画されていた(らしい)。それもすべて仕切り直しになってしまった。このタイミングでの足止めはどれだけくやしかっただろうと想像する。

韓国アイドル界において、活動期間15年というのはめちゃくちゃな長寿だ。メンバー全員30代になってなおコンスタントに新曲を発表し活動し続けている男性アイドルグループはまだまだ前例が少ない。最近トゥギひょんが「いつまでこうしていられるか」的なことを言っていたりもして、そういう話が出てくるのはとても悲しいけれど、理解もできてしまう。考えたくはないけれど、もしかして"リミット"のようなものが迫ってきているのだろうか……。

 

15周年記念の新曲「우리에게 (The Melody/ぼくらへ) 」は、そんな中で発表された。


SUPER JUNIOR 슈퍼주니어 '우리에게 (The Melody)' MV

日本語字幕が出せるのでぜひ読みながら聴いてほしい。作詞にトゥギひょんとメインボーカルのイェソン氏が参加している。拙訳もリンクしておきます。

デビュー記念日の11月6日にこの曲が発表され、聴きながら涙が止まらなくなってしまった。泣いてばっかりだな。15周年記念ソングと聞いたときはてっきり「ファンのみなさんありがとうソング」とばかり思っていたのに全然違った。お兄さんたちはまたまたこちらの予想を飛び越えていったのだ。歌詞を引用する。

似てるところなんてひとつもなかったぼくらが出会い

瞬間ではなく永遠を歌っていた夜

熱かったあの声を憶えてる?

君とぼくだけが知っている この歌を

ぼくらのはじまりだった

あのときのMelodyを

そう、これは15年という長く長い時間を共にしてきた、メンバー同士に宛てた歌だったのだ。

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15年前、いやそれよりもっと前の、彼らだけが知っている「あの夜」、「あのメロディ」についての歌。わたしたちには知りようのない出会いと時間、たくさんの日々と歌声を、確かに彼らは共有している。その記憶を取りだして確かめあう。ファンのためでも、「スーパージュニア」というグループのためですらない、これはスーパージュニアの名のもとに共に歩んできた彼ら自身のための歌なのだ。

特にこの部分がすごい。

憶えておいて

昨日よりもたくさんの明日を

ぼくらは共にするだろう

君と一緒なら歌うよ

目の前にきらめく

青い星と共に

15年も一緒にやってきて「これからの日々のほうがもっと多い」と歌えてしまう、この強さ。誰のためでもなく「きみ」と一緒なら歌うと言う彼らが、並んで見つめる先に、わたしたちファンのかざす青いペンライトの光がある。

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“エルプや 花道を歩こう”

彼らはまだスーパージュニアとしてそこにいつづけることを選んでくれたのだ。そしてそこにスーパージュニアがいるなら、わたしたちは彼らを青い光で照らすだろう。

お兄さんたちが歌いたい限り、ステージに立ちたいと思う限り、そこにいてくれればそれでいい。わたしは彼らが選んだ道を花で飾ろう、彼らが笑顔で歩いていけるように。それがきっとファンとしてできる最善にしてすべてなのだ。

 

 

……とはいえ、何の引っかかりもなく推し活しているわけでもなく、ときどきお兄さんたちの搭載してる価値観が2020年最新バージョンではないのを感じて不安になることもある。本人たちが気をつけてるのも伝わってくるけど、たまにアプデ間に合ってない感がある。推しが꼰대(コンデ:時代に取り残された有害おっさんを指す言葉)化することほど恐ろしいことはない。

いつまでも変わらず可笑しく楽しいお兄さんたちでいるために、常に変わり続けていってほしい。逆説的なようだけど必要なことだ。お兄さんたちならできるはず。そう信じてるよ。

 

おまけ

それでは最後に、本文中に出てきたうねちゃんことSUPER JUNIOR - D&Eの今年のカムバコンテンツの内最も愛した動画、MUPLYさんのKnockKnockKnockを貼っておきますね!!*8


[4K] 슈퍼주니어-D&E 가 뮤플리에 떴다 🌟동해&은혁🌟ㅣB.A.D → 머리부터 발끝까지 → 땡겨ㅣ낰낰낰

この動画の何が素晴らしいって、シンプルで最高に見やすいカメラワークはもちろんのことなんと、なんと!足音が入っているんですよ!!!足音!足音ですよ!!!通常は拾われない現場の雑音がそのまま生かされているんです。初めて見たときはもう……泣きましたね!だって足音が聞こえるんですよ!??推しが地面を踏んで躍動している、その音が!!生きてる!!!推しがめっちゃ生きてる!!!

さらに何度か見ていてヤバいことに気付いたんですけど、うねちゃん各自の発する足音が全然違うんですよ……!だまされたと思って聞いてみてください。

わたしの推しのドンヘさんは一曲目でゼブラ柄のシャツを着てる方なんですけど、彼はかなり大きな足音を立てて踊るんですね。動くたびに靴底が擦れてキュッキュいうし、足を引く振り付けのときなんかわざと響かせてるんか?と思うくらいギューッ!と鳴ってる。ところがドンヘくんとダンサーさんが動きを止めヒョクちゃん(芸名ウニョク、本名ヒョクチェさん)が一人でステップを踏み始めると……無音。ピタッと音がやむんです!!え……ぞっとしませんか???もちろん靴底の素材により鳴りやすいにくいあるでしょうけど、それにしたってあまりに対照的。ヒョクちゃんは足音をまったく立てないんです。

うねちゃんはですね、魂の双子なのですが、彼らの踊りってまるで異なるベクトルを向いてるんですよね。ダンスのこと詳しく分からないんですべて感覚的なあれなんですけど、ドンヘくんのダンスは重力を利用する踊り、ヒョクちゃんのダンスは重力に縛られない踊りって感じがします。

ドンヘくんはよく「腰で踊ってる」と言われるんですが、重心を下において筋肉の重量を活かし、自己流にアレンジしまくった大胆でダイナミックな踊り方をします。対してヒョクちゃんは指先まで神経を張り巡らせて宙に伸び上がるような、動きのラインがとても繊細で美しいダンスをします。*9

このようにまるで性質の異なるダンスを踊るふたりなのに、彼らにはなぜか「このひとの隣に並び立つのは彼しかいない」という強烈な説得力があるんですね。正反対のもの同士が生み出す磁場のようなものがそこにはある。うねちゃんが狛犬のようにすじゅのセンター両脇に構えた瞬間、その磁場が「個性が個性のままぶつかり合い共存している」すじゅのグループとしてのアイデンティティを鮮やかに浮かび上がらせるんです。

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ドンヘくんの名前は海を意味し、ヒョクちゃんは自分のことを月に例えていますが*10、ふたりはまさに海と月のようだと思います。

月が海におおわれた地球の重力に引っ張られているように、海が月のうごきによって満ち引きを繰り返すように、彼らは違うもの同士として共鳴しあい、お互いを引きつけあっているんですね……。

 

おわりに

SUPER JUNIORは来年1月にカムバック予定で今ガンガン新コンテンツが出てきてる最中です!デビュー15年そしてこれから、現在進行形の軌跡を目に焼き付けたいと思います。


SUPER JUNIOR The 10th Album #2 ‘Burn The Floor’ Performance Video

 

そしてぽっぽアドベントはまだまだ続きます!明日のご担当はとばをさんコットンさん林檎野めだまさんです。

それではみなさん、健康にお気をつけてハッピーなクリスマスをお過ごしください!

*1:主に徴兵制と向き合うのがあまりにしんどくて精神がズタボロになってしまったので遠ざかっていた。

*2:一番年下のメンバーのこと。すじゅのマンネはキュヒョン。

*3:年下男性にとっての年上男性のことを「お兄ちゃん」という意味で「ヒョン」という。ちなみにこのときしゃしゃったキュヒョンのヒョンたちは、ドンヘとウニョクとシウォンとイェソンあたり……多いな!

*4:ちょっと盛ったがSMに限らずあらゆる後輩グループにカバーされてきているので多分みんな知っている……はずだ!

*5:この結婚式の模様はSUPER  SHOW8ソウル公演のソフトに収録されているので是非観てほしい。円盤じゃなくてキノビデオという形態でしか出てないのでちょっととっつきにくいかもしれないけど……。「僕ら付き合ってます!」という交際宣言も聞けます。

*6:新曲リリースとそれに伴う音楽番組出演などの活動を行うこと。カムバック。

*7:昨年はサウジアラビアで韓国アーティスト初公演を行ったが、そもそも会場がなくてスパショのために砂漠のど真ん中にコンサート会場が建設されたらしい。スケールが違うぜ。

*8:ちなみにここで披露してる3曲とも天才作曲家ことドンヘ氏が作詞作曲してます!推し、多才なんです……へへへ。

*9:そのヒョクちゃんのダンスにドンヘくんがあこがれているのもエモポイント。

*10:エイプリルフールにTwitterのアイコンと名前を月(韓国語の「お月様」の英語表記)に変えて「あんにょん僕はお月様だよ」となりきりツイートして以来何年もそのままなんです、かわいいでしょう。

SUPER JUNIOR - 사랑이 멎지 않게 (Raining Spell for Love / 愛がやまないように) リメイク版歌詞 日本語訳

SUPER JUNIORの『사랑이 멎지 않게 (Raining Spell for Love / 愛がやまないように)』という曲がセルフリメイクされ、そのライブクリップが12月2日に公開されました。


SUPER JUNIOR The 10th Album #1 '사랑이 멎지 않게 (Raining Spell for Love) (Remake ver.)' Live Clip

元々2014年に発表された第7集アルバム『MAMACITA』の収録曲でしたが、ファンの間で根強い人気があり、デビュー15周年記念アンケートの「過去曲のうちリメイクしてほしいナンバーは?」という項目でファン投票1位を獲得。この度リメイクバージョンが製作され、今月新たにリリースされる第10集アルバムに収録予定です。

このライブクリップの歌声が素晴らしく、改めてめちゃくちゃ良い歌だということに気づき、歌詞を翻訳したので載せておきます。

 

사랑이 멎지 않게 (Raining Spell for Love/ 愛がやまないように) (Remake ver.)

 

말문을 막는 한숨

말이 없는 입술

그 시간에 선 너와 나 (그 곳에)

口を閉ざさせるため息

言葉なきくちびる

その時間にたたずんだ君とぼく (その場所に)

 

아무도 없는 빗 속

혼자만 남은 우산

그 허전함에 멈춰서

誰もいない雨のなか

ひとり残された傘

その空虚さに立ちすくみ

 

귀를 막고 아닐 거야

눈을 감아 아무렇지 않은 척해 보지만 I know

耳をふさぎ きっと違うさ

目を閉じ 何でもないふりをしてみるけれど I know

 

왠지 모르게 눈 앞에 비가 내리고

그대로 난 아무 말 할 수 없었어 하루만

どうしてだろう 目の前に雨が降って

そのままぼくは 何も言えなかった

一日だけ

 

*멀어지는 구름을 잡아줘

너를 막아선 빗물이 멎지 않게

흘러가는 이 시간을 또 잡아줘

이 순간을 멈춰 사랑이 멎지 않게

*遠ざかる雲をつかまえて

君の行く手をさえぎる雨がやまないように

流れゆくこの時をとらえて

この瞬間をとどめて 愛がやまないように

 

Oh, 하늘은 먹구름에 눈물을 쏟아내고

메아리쳐 목놓아 불러봐도

빗소리에 잠겨 날 삼켜도 괜찮아

심장은 젖지 않아

Oh 空は真っ黒な雲に 涙をあふれさせ

こだまし 張りあげる声で呼んでも

雨音に閉ざされ ぼくが飲み込まれても

かまわない

心臓は濡れない

 

번지는 기억을 씻어내지 마

(지워내려 하지마)

이어진 끈을 녹이려 하지 마

(끊어내려 하지마)

にじむ記憶を洗い流さないで

(消し去ろうとしないで)

つながった糸を水に溶かそうとしないで

(断ち切ろうとしないで)

 

얼음 같은 비가 심장에 박혔나 봐

이 끝이 없는 Raining spell

내게 돌아오는 주문이 된다면, 돌아온다면

온 몸이 젖어도 견딜 수 있을 텐데

氷のような雨が 心臓に突き刺さったみたい

この終わりのないRaining spellが

ぼくのもとに帰ってくる呪文になったなら

戻ってきてくれるのなら

全身が濡れてしまっても 耐えられるだろうに

 

*Repeat

 

손을 뻗어도 크게 불러도

퍼붓는 비 틈에 희미해져

Oh 맘 속에

참았던 네가 다시 쏟아져

눈물이 언제쯤 그칠 수 있을까

手を伸ばしても 大きく君を呼んでも

降りしきる雨の中 かすみゆく

Oh 胸の中に

こらえていた君が ふたたびあふれ出す

涙はいつになったらやむだろう

 

*Repeat

 

잃어버린 널 찾아 헤매다

너를 놓아준

빗물을 원망해도

마지막 흘린 한 방울을 담아

내 두 눈을 감아

사랑이 멎지 않게

失われた君を探しさまよう

君を行かせてしまった

雨をうらんでも

最後に流れたひとしずくを押しこめ

ぼくは目を閉じる

愛がやまないように

 

2014年発表当時の歌詞を基に翻訳し、今回のリメイクにおけるラップパートの変更を反映しています。また、一部改行を加えるなどしております。

※翻訳の無断転載はご遠慮いただき、引用される際は必ずここのリンクを貼ってください。誤訳や訂正などあれば随時更新しますのでよろしくお願いします。

 

 

歌詞の内容を知らずに聴いていたころから好きな曲ではありましたが、今回改めて聴いて訳してみると、比喩がとても美しい歌ですね。比喩が伝わりやすいよう意識したつもりなので、読んだときにイメージがふくらむ翻訳になっていたらうれしいです。

「君」を足止めした雨がまだやまないようにと願う……とても身勝手ですが、個人的にはこの身勝手さがいいなと思います。別れの歌なんていくら身勝手でもいいものですからね!どうせかなわないので。

またオリジナルバージョンと聴き比べて思うのは、オリジナルのほうはより痛みに満ちて、「君」が離れずにすむ方法はないのかと強く請う、別れを強く嘆く印象だということ。

対してリメイクバージョンは、より静かで、さびしく哀切です。

こんなにさびしいのはきっと、「君」が行ってしまうこと、自分がそれを止められないことを理解しているからでしょう……。

大人になったなぁ。

「君」は行ってしまい、それでも僕はここでひとり雨に濡れているよ……という、じぶん自身が別れを受け入れる過程を描いた歌へと変容していて、美しい成熟だと思いました。

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アンケートの際、15周年だし!というわりと安易な考えでミラクルに票を入れていたこともあり、この曲が選ばれたと知ったときはちょっと意外で正直「へぇ~」くらいの感想でした。それがライブクリップを観てひっくり返っちゃった。表現がぐっと深くなり、歌声がとても美しくて……SUPER JUNIORはこんな声をしていたのか、と思いました。本当にめちゃくちゃ今さらなんですけど。ぜひライブで聴きたいです。きっと絶対に泣く自信がある。いつか聴ける機会があればいいなぁと思います。

SUPER JUNIORの成長と円熟を見せる、素晴らしく、また意味のあるリメイクだと思います。お兄さんたちはすごい。この曲を1位にしたELFもさすが、すごい。

10集のカムバが本当に楽しみです。

推しに会ったときの話

 もう時効だと思うので、それと表のアカウントではちゃんと話したことがなくてどこかで記録に残しておきたいと思ったので書こうと思う。

 イ・ジェフンさんに会ったことがある。偶然。

 いや、偶然と言うには会える可能性が元から高すぎるシチュエーションだったかもしれない。とにかく、会いに行ったわけではない場所で会えた。二年前、ファンミーティングの帰りに、仁川空港で。

 

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『輝く星のターミナル』DVDパッケー

 当時ジェフンさんは『狐嫁星(邦題『輝く星のターミナル』)』というドラマの撮影中で、SNSには毎日のように仁川空港での目撃情報が上がってきていた。何しろジェフンさん演じる主人公が仁川国際空港公社の職員という設定で、実際に空港でたくさんロケをしていたため、利用客の目に留まる機会がものすごく多かったのだ。ファンミーティングが開催された2018年8月末はドラマの放送開始前で、ファンは日々目撃写真や動画を眺めて作品への想像を膨らませていた。わたしも航空券を予約するときあえて金浦ではなく仁川発着の便を選び、ロケ地の空気だけでも感じようとしていたように思う。ちなみにこのとき台風で往路が欠航になり翌日の便を取り直すなど色々しっちゃかめっちゃかだったのだけど、それはまた別の話。

 ともあれペンミには無事参加できた。ステージの上のジェフンさんは終始ニコニコして穏やかで照れ屋でとてもかわいらしくて、真面目すぎてファンサービスをめちゃくちゃ一生懸命してくれてまるで天使だった。ファンサービスを過剰にしてしまうくらい真面目なのだ。2回公演で2回とも参加したんだけど、最後のお見送りのときに(出口で一人ずつ握手してくれた)、1回目「日本から来ました!」って言ったら2回目のときはそれを覚えてくれてて、韓国語で話しかけたのに日本語で「ありがとうございます」と返してくれた。やっぱり天使だ。いや人なんだけど、職業として俳優を選択しているだけで同じ人間なんだけど、やっぱりどっちかっていうとたまたま人として生まれ映画を愛しすぎて俳優になることを選んだ天使さんなんだと思う。幸せだったな。

 その幸せな気持ちのまま翌日仁川空港に向かった。空港鉄道の中でTwitterを見ていると、その日の午前中もジェフンさんは空港で撮影していたらしいことが分かった。ペンミ2回公演の翌日にもう朝から撮影してるのか……大変だなと思った。わたしのフライトは3時くらいの便で、空港に着くのは午後の1時。もう目撃された場所での撮影は終わっているだろうし、オープンスペースでの撮影がそんなに続くわけでもないだろう。「同じ建物内にいるかもしれない」という事実だけを胸に、ちょっと多めに空気吸っておこう。それくらいの気持ちだった。

 

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仁川国際空港第一旅客ターミナル(公式サイトより)

 ちなみに仁川の第一ターミナルは弓のようにゆるやかなカーブを描いた造りになっていて、出国エリア利用者は免税店などが連なる3階中央のメインストリートを進むことになるんだけど、これがとにかく果てしなく長い。利用したことのある人は分かると思うけど、行けども行けども終わりが見えない。天井も高くめちゃくちゃ広大な印象を受ける。ペンミの余韻でぼーっとしながら保安検査場を抜けたわたしは、自分がターミナルの西の端、目指すべき搭乗ゲートのちょうど反対側に出てしまったことに気がついた。まぁしょうがない。ていうか別に構わない。推しの主演ドラマの撮影がどこかで行われているかもしれないと思うと妙にうきうきする。あの頃は当然ながらCOVID-19の流行前で、ハブ空港である仁川には本当に様々な国の人が行き交っていた。わたしの耳にはなじみのない外国語が飛び交い、日本では見られない色彩の服を着た人々とすれ違う。みんなどこか浮足立って感じられたのは、単にわたしが浮かれていたからだろうか。あのときの空港には、確かにそんな空気が流れてように思う。そんな中、ターミナルの東側を目指してまっすぐ歩いていると、まず大通りの向こうから、大きなカメラがやってきた。

 旅行客が使うようなものじゃない。映画のメイキングなんかで見るような、なんか椅子がくっついててそこにのぼって操作する、クレーンまではいかないけど人の背丈よりはでかい、ああいうやつ。あれが進行方向からやってくるのだ。数人のスタッフさんが囲んで、静かに押しているのが目に入った。どうも移動中らしい。カメラ。まさか。よく見るとスタッフさんは首からIDカードらしきものを下げていた。それには見覚えがあった。ジェフンさんの撮影の目撃写真に写っていたものだ。さらにもう少し進むと、また別のスタッフらしきお兄さんが、今度は大きなバナーを担いで歩いてきた。それも見覚えのあるものだった。バナーには大きく「『狐嫁星』撮影中。ご協力お願いします」というような文句が書いてあった。撮影のあいだ、利用客に向けて掲示しておくためのものだ。すでにめちゃくちゃ見慣れた狐嫁星のロゴがプリントされていた。狐嫁星!!!間違いなくジェフンさんのドラマのスタッフさんたちだった。

 

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『狐嫁星』の韓国版ポスター。当時スマホのロック画面をこの画像にしてた。

 次の撮影のセッティングなのか、あるいはもう作業が終わってどこかに片づける途中なのか、とにかくスタッフのみなさんが各自移動中のようだった。ものすごく気になったし、ちょっとついて行ってみたくなったけど、フライトまであまり時間もないし、行ったところで野次馬でしかないので迷惑になるだろう。とにかく搭乗口を目指して進むことにしながら、スタッフさんとまたすれ違うんじゃないかという期待感を抱いて、わたしは何となく通りの反対側に意識を向けていた。特に線引きがされているわけではなかったが、混雑していたメインストリートでは自然と右側通行が保たれていて、西から東に向かうわたしと東から西にやって来るスタッフさんは動く歩道や案内板を挟んでちょうど通路の反対側を歩いていたのだ。

 正直、期待をしていなかったわけではない。もしかしたら俳優さんたちが歩いてくるかもしれない……そう思わなかったわけではない。でも夢物語だと思った。だっているわけがない。そもそもジェフンさんが参加しないシーンの撮影だってたくさんあるんだろうし、もしくはすでに移動し終わってるかもしれない。だいたい俳優さんは別ルートで移動しているんじゃないかな。こんな人通りが多いオープンエリアを普通に歩いてたり、しないと思う。たぶんきっと。そう思いながらも、目は通りの反対側を行き交う人々を必死に追っていた。……はずだった。

 

 あのときに起こったことが何だったのか、今でもよくわからない。とにかくわたしは、そのとき……振り返ったのだ。突然。なぜかは分からない。それまでずっと、前だけを見つめていた。待ち望んでいた人は前から来るはずだったから。なのに、そのときなぜか、突然……振り返った。そしたらそこに……いたのだ。見えた。見慣れた後ろ姿が。何度も何度も映像で見てきた後頭部が。昨日もステージでずっと見つめていた背中が。その瞬間、わたしは走り出した。

 すれ違ったはずだ。通りの反対側に、人波の中に、彼の顔をわたしは見たのだろうか。見ていたら、気づかないはずはない。だけどわたしは彼を見逃した。だが振り返ったのだ。そして彼を見つけた。

 

 ジェフンさんはひとりだった。ひとりで悠々と人ごみの中を歩いていた。前を歩きながら電話していた男性がいて、もしかしたらあの人がマネージャーさんだったのかもしれない。けど静かに前を見つめてまっすぐ歩くジェフンさんが、そのときはあまりにひとりに見えた。短く整えられた髪をして、白いシャツにグレーのスラックス、首からはIDカードを下げていた。手には台本を持っていたように思う。劇中の姿のままで、そしてその姿は、仁川空港職員という設定の衣装をまとい職場たる空港を悠然と歩く彼は、あまりにその空間に溶け込んでいた。溶け込みすぎて誰にも俳優だと気づかれていなかった。本当に。だけど歩き方はいつものジェフンさんだった。まっすぐ伸びた背筋も、生真面目な佇まいも。

 わたしは混乱していたし、めちゃくちゃ迷っていた。声をかけてもいいのだろうか、今は声をかけてもいいタイミングなのか、移動中ってお仕事中か、それとも休憩中なのだろうか?声をかけるのは迷惑か、それよりこのままでは無言で後をつけることになってそのほうが不気味ではないか、そもそも周りに誰もいないってどういうことだろう、わたしのような不審人物が近づいてしまっていいのか、一体どうなっているんだ……とか考えているうちに気づいたらすぐ近くまで接近してしまっていて、もう声かけるしかない!と思って話しかけた(※今でもこの判断が正しかったか分からない、というか本当は言うまでもなく「追いかけもせず、声をかけもしない」のが最も望ましいだろう)。

 「べうにむ(俳優さん)……イジェフンべうにむ!」と二回呼びかけると、ジェフンさんが気づいて振り向いてくれた。本当はこのとき、声をかける直前、コンマ数秒の間にわたしは言うべきことを脳内でしっかり組み立てていた。まずはファンですって自己紹介をして、昨日ペンミすごくよかったですって伝えて、演技がとても好きですってことと、それからできれば高地戦を観てファンになったってこと、これからも作品を楽しみにしてるってこと、それから、それから……。

 だけど推しが振り返った瞬間そういうの全部飛んだ。

 わたしの声が彼に届いたってこと、彼がわたしの声を聞いて振り向いてくれたんだってこと、その事実にあまりに強い衝撃を受けてわたしはもう頭が真っ白になってしまった。目の前のひとはわたしがずっと見つめ続けていたひとで、そして昨日二回も握手した人だ。ショートした思考回路で瞬時にそう判断したらしく、わたしは気がついたら韓国語で「昨日……、ありがとうございました!」と口走っていた。

 誰?そう思ったと思う。いや誰だよ!わたしだったらそう思う。いきなり何のお礼なんだ、怖いよ!!だけどジェフンさんはわたしの様子と「昨日ありがとう」という前後の文脈をすっ飛ばした言葉からすべてを察してくれて「あぁ、ありがとうございます」と微笑んで手を差し出してくれた。わたしは相変わらず頭真っ白のまま反射的にその手を握り返して、「撮影がんばってください」と何とか絞り出した。ジェフンさんはもう一度ありがとうってにっこりして、それから日本語で「ありがとうございます」と言ってくれた。とても美しい発音だった。わたしはその場で立ち止まり、最後に「ありがとうございます……!」と韓国語と日本語両方で叫んだ。ジェフンさんは笑顔のまま振り返り、ふんわりお辞儀をして歩き去って行った。

 それだけ。たったそれだけだった。

 背中が見えなくなるまで見送って、わたしは元来た道を引き返した。早く搭乗ゲートに向かわなくてはならなかった。震えていた。涙があふれた。けど足は止まらなかった。わたしは仁川空港のど真ん中を歩きながらおいおい泣いた。

 こうして書いていると、まるで夢だったような気がしてくる。

 ジェフンさんは物腰が柔らかく、とても穏やかで、丁寧で、真面目で誠実なひとだった。わたしが会ったのは、わたしの好きな、ずっと見てきたジェフンさんそのひとだった。

 

 

 

 それにしても留学までしてそれ使って仕事もしててそれなりに自負心を持っていた韓国語力がひとつも役に立たなくて愕然とした。頭真っ白になるとすべて無意味だ。冷静に考えると突然出くわした推しと会話するなんて日本語でだって困難なのに、外国語で挑戦しようとしたんだからえらい。むしろそれまでの積み重ねがあったからこそ頭真っ白でも昨日ありがとうと撮影がんばってを絞り出せたんですよ、そうでしょう?そうだと言ってくれ。生涯一度しかないであろう奇跡の瞬間をたった三言で締めくくってしまったのが悔やまれたので、翌年友達と韓国旅行したとき事務所まで行ってこのとき会えてうれしかったありがとうという想いをしたためた手紙を預けてきました。日曜なので事務所お休みで扉の前に置いてきたけど……届いたはずだ。そう思っておく。

 

 あとこのとき何でわたしは振り返ったんだろうっていうのが本当に不思議だ。

 たまにドラマやアニメなんかであるじゃないですか、横断歩道ではっと“何か”を感じて振り返ると、すれ違った人波の中に、昔好きだったあのひとの横顔を見つける―みたいな。その瞬間すべての音は遠ざかり世界は白い光に包まれ……ああいうのはフィクションにおける演出だと思っていたけど、実際に起こり得るものなのか。正確には“何か”を感じすらしなかった。気が付いたら振り返っていた。そしてそこに推しを見つけた。

 

 

 ちなみにこの日不思議だったことはもうひとつあって、ここから先は完全に余談なんですけど、このとき目指していた東側の搭乗ゲートというのは実は間違いだったんですよ。

 泣きながらずんずん歩いてターミナル東側のさらに奥に張り出したエリア(弓型のターミナルにウサギの耳のように二本の棟が突き出ていて、その両側に搭乗口が連なっている)の一番端までたどり着き、泣いてお腹も減ったのでサンドイッチとジュースを買ってかぶりついてたんですけど、ようやく気持ちが落ち着いた頃ふと辺りを見渡すとあまりに人がいないんですよね。そろそろ搭乗開始時刻なのに。ゲートの変更でもあったのかな?と案内表示を探すけどそれらしきものもない。単に遅れているのだろうか。それにしたって集まるの遅すぎ、みんな呑気だな。そう思っていた。これは何かおかしいぞ、とようやく気づいたのは搭乗開始時刻を過ぎた頃で、なんと乗る予定の搭乗口の向こう側から到着客がぞろぞろ出てきたのである。えっ??ガラス窓で区切られた奥、入国ゾーンを人々が笑顔で通り過ぎていく。今飛行機が着いたの?これからわたしが乗るのに??そこでやっとチケットを確認した。いや、それまでも何度も見ていたんだよ。だけど気づかなかった。チケットに印字された二つの数字……。わたしはなんと座席番号をゲート番号だと錯覚していたのだ。

 あほすぎてこのときのチケット写真に残しておきたいくらいだったけど、何せ写真を撮るひまなんぞあろうはずもなかった。本来のゲートは101。今いるゲートは19。数字見ただけで分かる。この二か所が果てしなく離れているってこと。そして仁川空港ヘビーユーザーなら即座にピンとくるだろう、100番台は別棟、シャトルに乗って移動しなければならない場所にあるということを。

 わたしは走った。そのときの航空会社はチェジュだったかt’wayだったか、とにかくLCCはこういうとき一切待ってくれないと聞く。ウサ耳の先端から根元まで必死に駆け戻り、インフォメーションのお姉さんに泣きつき(該当便に連絡してくれた上で「走ってください」と日本語で言われた)、ついさっき涙をこぼしながら歩いた大通りを全力で走り抜けた。その時点でフライトまで15分を切っていたように思う。いくつものエスカレーターを駆け下り、シャトルに飛び乗って、辿り着いたコンコースのさらに一番奥に101番ゲートはある。その最後の直線を走りながら、笑いがこみ上げた。こんな間違いをやらかしたことはなかった。それがよりによって今日だ。推しに会った日。結局ゲートが閉められる直前、ギリギリのところで何とかすべり込んだ。息を切らしながら席に座って、思った。最初から101番のゲートを目指していたら、わたしはさっさとシャトルに乗り込んで、本棟を離れていただろう。ターミナルの東側に行くこともなく、そしたら、ジェフンさんに会うこともなかった。

 座席番号をゲート番号と錯覚するなんて、そんな間違いをしたことはなかった。それまで一度だってなかったのだ。

SUPER JUNIORのMV紹介(2014〜2018)

先日のSMT*1でSuper Juniorがめちゃくちゃ格好よくて最強に面白くてステージセンスが天才的だったことからすじゅ熱が再燃しており、かつTLでもすじゅ気になるという方が増えているようなのですごく嬉しくて、入り口のひとつとしてとりあえずMVのプレゼンでもしたいな〜と思ったんだけど、言いたいことが多すぎて50ツイートぐらい費やしそうだったのでブログを作ることにしました。

わたしがハマったのが2015年で、どうしても最近の作品のほうがリアタイした分語れることが多いので、2014年以降のやつに集中して推します。すじゅは歴史が長いからとりあえずとっかかりとして今のすじゅを知って、それから遡ればいいと思う。

あと当方ドンへ推しのウネ(ヘウン)*2信者でウンシヘ*3シッパーかつシヘ*4愛好者なのでその辺よろしくお願いします。意味分かんないひとは気にしなくていいです。

 

Devil(2015)

まずはこれ。というかこれ推したさにMV紹介を始めた。

Devilは軽妙で小洒落ててキメすぎない、「抜け」のある格好良さが彼ららしくてすじゅの魅力大爆発なんだけど、個人的にはすじゅにハマって最初のカムバ、かつ推しの兵役前最後のカムバであったので、感情がぐちゃぐちゃになって一時期聴くたびに泣いていた。この明るさがかえって切なくて。

それはともかく、このパフォーマンスバージョンが今見返しても圧倒的に良い。当初は推しがグラサン+ツンツン頭なことが軽くショックだったけど、もはやそんな些細なことはどうでもいい。というかそれすらなんだか楽しいし、可笑しいし、軽妙洒脱で格好いい。

パッと見ても分かるように踊りが全然揃わなくて、ちゃんと踊ってない人も、逆にバキバキに踊ってる人も、自己流にアレンジしまくって周りと全然違う動きをしている人もいてハチャメチャなんだけど、それが良い。彼らは個性を持った一人一人の集まりで、その個性を尊重しながらやってきたからこそ、こうして各自が好きに動いてもちゃんとひとつのフレームの中でまとまるのだという信頼、説得力がすごい。よく見たらみんな笑ってるし、振り付けにはちょっと可笑しみがあるし、途中で宴会芸が挟まれるし、とにかく全員が楽しそうにわいわいがやがやパフォーマンスしている。自由。これがスーパージュニアだ。

ちなみにこのMVは当初ヒチョルが盛大に振り付けを間違っているバージョンがアップされ、すぐに下げられて再編集版で上げ直されたという経緯があって、そういうところまですじゅらしいなと思う。ファンはみんな大笑いしていた(すき)。

 

MAMACITA(2014)

西部劇風のドラマ仕立て。ドラマ風MVの楽しみは何といってもファンが妄想と二次創作で補完することにあると思うんだけど、ちゃんと二次創作しやすいように(?)うねちゃんに接点を作ってくれていたので公式への信頼度が増す。ストーリーはドラマver(SUPER JUNIOR 슈퍼주니어 'MAMACITA (아야야)' MV Drama Ver. - YouTube)を見て初めて全貌が理解できる仕様なんだけど、こっちは各メンバーのキャラとか立ち位置を把握してから見たほうが面白いかも。あの人とこの人が仲間なんだとか、やはりあの人には裏の顔が…とかが分かって楽しい。

この曲のいいところは、なんといってもシウォンさんがたいそう輝いているところ。このコテコテに作り込まれた世界観にシウォンさんの濃さがバチッとハマりこんでいて、くどいくらいの表情演技がこの曲だとちょうどいい。シウォンのセンターがこんなにハマる曲はないのではないかというくらいハマってる。音楽番組のパフォーマンスでもド頭とエンディングのシウォンさんのキメ顔が大好きでめっちゃ注目してしまう。

あとこのときイェソン兄さんが兵役中でキュヒョンがメインボーカルなんだけど、改めて聴くとこの曲はキュヒョンの低く安定した声質に合っているんだね。シンドンの「Just close your lips / Shut your tongue」も好き。シンドンゆっくり休んでまた戻ってきてください。

あとはまぁ何が良いって、ドンへの頭が青いところ。どんへくんって意外とトンキチな髪色しないんだけどこの青髪はめちゃくちゃ似合っていて、二次元もかくやという美しさでとびきり愛していて一時期画像を集めまくって「青髪どんへ」フォルダを作っていた。その青髪いどんへによる「まーるまーるまーる」パートが好きすぎて、音楽番組でこの部分のカメラワークがキマッていないとキレる。一時期YouTubeに上がってるMAMACITAパフォーマンス映像のうちどれがカメラキマッててどれがキマッてないか完璧に把握してたんだけど、今は忘れちゃったな。つらい。

なおMAMACITAのアルバム7集は収録曲も良くて、いどんへ作詞作曲のShirtとかほんと神なんだけどShirtはパフォーマンスも最高に良いんですよ!敬礼ポーズはちょっと勘弁してほしいんだけど、楽しそうに格好つけながらもはしゃいでる感じがSJの魅力が出ていて好き。好きすぎて音楽番組の全パフォーマンスをチェックしたんだけど、中でも人気歌謡↓


[슈퍼주니어(Super Junior)] Shirt @인기가요 Inkigayo 140831

が、青髪いどんへと薄紫髪ヒョクちゃんと刈り上げシウォンのコントラストが素晴らしすぎる上に冒頭でどんへくんと肩組んでお喋りしてたヒョクちゃんが数秒後にはシウォンと見つめ合ってて巻き戻し必至だし、1:32のシウォンさんのキメカットが謎にどエロすぎて大好きなのでShirtを推すときはいつもこれを貼るようにしている。白シャツだし←重要。ちなみに全パフォーマンスをチェックした感想としては、どんへくんが振付でシウォンさんのお尻を叩くところをどの放送局も抜いてくれてなかったんですよね、確か…。一体どういうことなのかな。えろすぎて外したのかな。

 

MVの紹介だと言ったな???

 

Lo Siento(2018)

最近のやつ。これの良さはすじゅメンが女に抱かれまくるところです。

一人の女性をメンバーが取り合うとかもういい加減ナシだよねって感じだしそもそもメンズアイドルのMVに「女」を出すことの意味から考えたいっていうか、誰が幸せになるの?って思っちゃうんだけどそんな中でこのMVではすじゅメンがいる時空を歪ませることで「女を取り合う」もしくは「共有する」という概念を排除し、かつメンバーを完全に抱かれる側に置くことでホモソーシャル仕草を回避しようという試行錯誤が垣間見える(気がする)。このバランスはコラボ相手のレスリー・グレースのオーラに依るところも大きい。

特に中盤に出てくるウンシヘが順繰りに抱かれに向かうくだりがやばい。三人の抱かれっぷりが見事すぎて、わたしもバーで目が合ったチェシウォンをお持ち帰りしたいし、イドンヘを寝室に引き込みたいし、イヒョクチェにのしかかりたい!という内なるエキストラ・アジョシ*5ならぬエキストラ・レディが大暴れしちゃう。あとヒョクちゃんと寝た女をどんへくんがじっと見下ろすシーンの不穏さがちょっともうやばい、自分の心に湧き上がる嫉妬心の正体をコイントスで見極めようとして引き返すいどんへ、ドラマチックヘウンすぎて燃えない?そんなストーリーではない…なんてことはないはずだから黙って見てくれ。各自存在する時空が歪んでるとか言ったな?それはそれ、これはこれ。

 

ところでLo Sientoに続けてOne More Timeというラテンナンバーを出したんだけど、このラテンシリーズに関してはOne More TimeよりカップリングのAnimalsの方が好きだ…ということにSS7日本公演のブルーレイを観て気がついた。Animalsの何が良いって、推しがめっちゃ輝く。

すじゅとラテン曲の相性の良さって、大人っぽさと微かに漂う哀愁にあるのかなと思うんだけど、Animalsに関しては特に「君が欲しすぎて苦しいよぉ…」という身勝手な渇望がいどんへと相性が良すぎる。感傷的に歌い上げる声も良いし、感情に任せて体をふらつかせながら踊る彼のダンスと曲が化学反応を起こしていていどんへが最高に輝いてる、そしてえろい。もっと君欲しさに身悶えてほしい。この曲は多分ライブでしか披露していないので公式でのパフォーマンス動画がないから、SS7 in Japanのソフトをぜひ観てほしいんだけど、このソフトはカメラワークがとにかくクソでフラストレーションが溜まりまくる(何故そんなに引きの画を挟むのかマジで理解不能、引き&俯瞰がやたら多い+長い、演出と動線の記録映像かと思うくらいカメラがとにかく引く、やめろ、全瞬間アイドルを映せ。)ので、いきなり買ってとは言いづらいのがつらいな~。お知り合いは声かけてくれたら持参するから鑑賞会しましょうね!

 

MVの紹介だと言ったな………??

 

THIS IS LOVE(2014)

みんな大好き長回しタイプのMV。これは曲も好きだし、メンバーの顔がハッキリじっくり映って見やすいのですじゅハマりたてという方によく推している。お洒落だ。いどんへの顔が良い。あとダンスブレイクのうねちゃんがうねちゃんすぎて、うねちゃんの運命っぷりに震える。

うねちゃんの出会い、うねちゃんがうねちゃんであり続けていること、そのすべてがこの世の奇跡であり宝石。

ところでこのMVは次の作品と合わせることで完成する。

 

Evanesce(2014)

はい完成!!

あんなにキラキラと「世界のすべてが愛だって君が教えてくれたんだ~」などと歌い上げてた空間が、こんな廃墟へと変わり果ててしまう、これぞ恋、恋!!!わたしは「始まって終わる」恋を描いた作品が大大大好物なのでこの二点セットは大大大興奮なんですよ、これだよこれ!!(落ち着いて)メンバーが代わりばんこに失われた恋を悼むんだけどその表情演技の違いとかも見比べると面白いですね、そして何と言っても!!大サビでのヒョクちゃんのカップルダンスがとてもとても美しいのですよ、頭まで真っ白に染め上げたダンサーイヒョクチェが廃墟で踊る姿はまるで美しい骸骨(?)、亡霊めいて儚くて、まさに「白昼夢(韓国語タイトル)」そのもの。ヒョクちゃんはSMが誇る最強ダンサーのひとりということをしみじみ思い知る。

そしてそこから続くいどんへの泣き芸…誰だよいどんへを最後に泣かせようって考えついたのは、ほんと天才。いどんへはとにかく絶望させたり泣かせたり何かを求めてふらふら彷徨う姿を演じさせると最高に輝く役者なんですよ。すき。

 


あとはざっといきます。

 

SWING(2014)

これはSJ本体から数名+ヘンリー(現在はSMを見限って退出)とチョウミを加えて中国活動用に構成されたSuper Junior-Mというユニットの曲なんだけど、このMVを見ると「ウルロンってほんとに流行ったんだな…」ということがよく分かる。長回し、ムービングカメラ、チカチカする照明とかすごくウルロンの遺伝子を感じるんだけど、それはそれとして結構好きで何回も見た。曲が良いしダンスもキレてる。ステージパフォーマンスでもわざわざ机出してきて踊るので楽しいんですよ。

 

One More Chance(2017)

これはMVがどうとかよりとにかく曲が良いので聴いてほしい。いどんへ作詞作曲なんだけど、たいへん感傷的で切なくて良い。

韓国語のタイトルでもありサビで繰り返されるフレーズが「このまま雨のように行ってしまわないで」というものなんだけど、このフレーズだけでもう天才的で好きって思う。雨に打たれるように恋の痛みに濡れながら、君ひとりで行ってしまわないで…と歌う。いどんへは本当に感性が豊かすぎて、何考えてるのかまるで分からなくて愛しすぎて泣けちゃう。

このときはリョウクとキュヒョンが兵役中で、その代わりにいどんへが大サビを務め上げておりその堂々たるボーカルっぷりにも心を掴まれたんだけど、キュヒョンが帰ってきて個人ペンミでこの曲歌ったときにいどんへが「この歌声を待ってた、おれのパートぜんぶお前にあげる」って言っててめちゃくちゃに泣いた。

 

ここまで思いつく順に書いてきて、これ推さねぇのかって感じになってきたので最後に推します。

Black Suit(2017)

これは推しが兵役から帰って(帰ってきたんだよなぁ〜帰還から2年経ったけど未だに無事に帰ってきてくれてまたステージに立ってくれて本当によかったなぁ〜と思う)初の、グループとしても2年ぶりのカムバでめちゃくちゃ気合いが入っていた。MVが出たとき本当に感激して、TLで推しまくったら色んなひとが見てくれてとても嬉しかったな。うねちゃんのビジュアルがもう完璧に仕上がりまくっていて最高、というかみんなビジュアルを最高潮に仕上げてきていて好き。このMVはイェソン兄さんが光ってると思う、世界観への没入度が高い。ちなみに「一人ずつ好きに踊れ」というミッションを課せられた撮影ビハインド↓

でも、兄さんは一人完全に曲に入り込んでいた。ちなみにこのビハインドは各人の個性が出ていてとても好き。フリースタイルで踊りゃいいだけなのにしょっぱなのシンドンのハジけた笑顔を皮切りに「誰がより面白くやれるか」を競い出すお兄さんたちやっぱすーぱーじゅにあだなと思って笑っちゃうし、特に推しがなぁ~その争いから一抜けすることでかえって完全勝利を収めており、めちゃくちゃに格好いいんだなぁ~~~是非見てね。

*1:SM TOWNというSMエンタのアーティストが一堂に会するコンサートの略。2019年は8月3〜5日に開催

*2:ドンへとウニョクです

*3:ドンへとウニョクとシウォンです

*4:ドンへとシウォンです

*5:「モブおじさん」が韓国ではこう訳されているらしい